新型コロナの影響が続く中で、どのようにモチベーションを保っていますか？

今の瞬間、来てくださっているお客さんを大事にすることちゃいますかね。それしかないと思いますよ。

ジタバタしても始まらへんし、感染予防の策を打つからお客さんが来るわけでもなくて。なかなか公に「来てください」とは言いづらいじゃないですか。

さっきも言いましたけど、お客さんが減って前年より売り上げが下がるのはもうしょうがないことなので。下がればまた上を向くこともあるはずやもんね。そこでやる気をなくしててもどうしようもないから、シンプルに何も変わらず、いつも通りのことをやるだけです。

いやほんとに・・何とかふんばって、店潰さんように頑張らなあきませんね。

もっと言うと、これからお店を始めようとする人の為の環境のことをもっと地域で考えていかないと、ですね。

身近なところでお店がなくなっていって、結果チェーン店だけしか残らないというのは地元民としても面白みがないですから（笑）

地域にとって、どんなお店でありたいと考えていますか？

この間ご家族で来られたお客さんで「僕、小さい頃に来てたんです」って方がいたんです。話を聞くと「子供のころよく親に連れて来てもらったんですけど、僕ももう５０歳になりました」ということで。

四半世紀以上前に店に来ていた人がまた新しく家族をつくって来てくれている・・それに対して思うのはやっぱり、麒麟園はこの地域にとって昔ながらの「帰る場所」の様な存在であり続けないといけないということですかね。そうやってお客さんに声かけてもらうのってすごい幸せなことやと思うんです。麒麟園が地域に馴染んでいることのありがたみと、親がそれだけのことをやってきたっていう実感もあって。これを自分の子供にも繋げていけたらいいなと思いますね。

地域に助けてもらいながら、地道にずっと同じ場所でやってきての今日があるので、これからも「いつでもあるお店」として居続けてやろうって思ってるんです。「あそこやったら大丈夫」、「ちゃんとやってくれる」と言ってもらえるように。コロナ禍の今だからこそ言えるんですけど、「みんながみんなよう知ってはる」っていうのが、うちが持ってる一番の強みなのかもしれないですね。

このへんでも新しいマンションが建ったりして、いま若い世帯の方が増えてきていますね。初めての方にもぜひ、向日市にはこんな店があるんやって知ってもらって、気軽に来て頂ければとても嬉しいです。

貴重なお時間をありがとうございました。最後に向日市地域の方にメッセージをお願いします。

多くの方がコロナのことで色々なことに気をつかいながら生活していると思います。僕らも様々な対策をしながらお客さんのことを待っています。安心してご来店いただけるような店づくりに励んでいきますので今後ともよろしくお願いします。

そして自分たちだけでなく、この地域では色んなお店が同じ思いを持ってやっています。人によって「安心」の基準は違うと思いますが、自分にとって「ここなら・・」と思える向日市のお店を見つけて、気持ちよく利用してもらえればいいなと思います。

（インタビュー：TEAM MUKO / 編集：まいぷれ乙訓）

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